インペリアルガードと言えばいくつかの持ち味があります。
大きく言えば二つ、
多彩なビークルと
津波のような歩兵軍団。
今回は前者のビークルの設計思想について考察したいと思います。
1.帝国防衛軍のドクトリン 兵器を語る上では
ドクトリン(戦闘教義)に触れる必要があります。
ドクトリンとは軍隊が戦闘を遂行する上で、何を重視しどのような行動を行うかなどの指標だとこの記事では定義します。
厳密には様々な解釈はありますが、重要な事は
ドクトリンが戦略・戦術の根幹にあることです。
さて話を戻しますと、
インペリアルガードの戦闘教義は多彩です。
旧版コデックスなどでは各連隊ごとの特色を出すルールの名前にドクトリンが選ばれたほど惑星ごとの特色があるのは明らかであり、日本軍・自衛隊相当の連隊は未だ発表されておりませんが現在過去未来において人気の高い時代の軍隊を網羅していると言っても過言ではありません。
共通点を探すのであればやはりその兵器・装備群とどの惑星でも変わらない法則。
そう、物量主義です。コデックスなどでも特に印象付けておりますが、インペリアルガード全体の特色と言えばやはり
飽和攻撃。
敵軍の対応能力を遥かに上回る兵力を送り込み、ある程度の被害と引き換えに捻じ伏せる。至極簡単であり、人的被害を省みない帝国ならではの術と言えるでしょう。
飽和攻撃こそ、インペリアルガード全体で挙げられる教義と言っても過言ではないでしょう。
2.モデルから見える設計思想その飽和攻撃をキーワードに各種車両を見ていくと、一つ各車両の特性が浮かび上がります。
リマンラス、ヘルハウンド、キメラ、バシリスク、ヒドラ………。
これらのキットを製作した事のある40kプレイヤーなら分かると思いますが、
リマンラスとセンチネル以外の全車両は共通のシャーシを用いています。
これが何を意味するか、考えてみましょう。
モデル上の外観ではキメラもバシリスクも全く同じ足回りです。
車体部に備え付けられた銃座も同じくどのタイプの車両にも含まれています。
キットの車体コンポーネントもほぼ同じものが入っていますね?
ここからはコデックスに無い事項ですが、恐らくパーツを極限まで共有化することによって、整備面での省力化を目指しているのではないかと推測できます。
飽和攻撃を行う為には十分な数の戦力が必要であり、それを動かすコストは計り知れません。
いかに整備が楽で信頼性が高いと記述された帝国軍車両といえど大量に配備するとなると
整備も追いつかなくなり、それも大量になるとやはり
部品調達一つとっても問題になります。
そこへの最適解としてなるべく同一規格で配備を進めるべく、設計されているのではないかと考えられます。
同一規格であれば同じパーツを使いまわせる事で部品生産や調達もどの工廠でも行えるようになり、整備面でもより省力化できます。この要素はゲーム内ではあまり重視されない事ですが、ミリオタの中には
「兵站(補給)こそが全ての基本だ」ともされるほど大事な要素だと言われております。
また、インペリアルガードの車両の話をするとまず出てくる言葉が「古風」でありますが、これもコデックス上の記述や、先ほどまでの話より根拠が明らかになる。
インペリアルガードを輩出する惑星は数え切れないほどあります。
しかしながら文明レベルはすべてまばらであり、大した教育も得られないのが実情であります。
想像に足る所は大きいですが生産する工廠の文明レベルもまたまばらである可能性も高く、工作機械を導入するにも技術力を上げるにもコストがかかります。そこである程度技術レベルが欠損していても製作できるような設計になっているのではないかと考えられる。
3.まとめ1,2で挙げた事をまとめますと、
・IGのドクトリンは連隊次第と言わざるを得ないが、共通して飽和攻撃を旨としている。
・デザイン上古風だと思わせられるが、全体で見るとAKのように技術レベルが欠損していても作れるようにしている可能性がある。
・共通規格・共通パーツにすることで共通ドクトリンである飽和攻撃に対応しようとしている。となります。
できるだけ非ミリタリーファンにわかりやすいように、と
以上で一区切りとなりますが、車両個別の設計思想についての話は後ほどじっくりと行う予定でございますので、今後お楽しみに。
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- 2012/04/20(金) 00:33:26|
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