キャラ名鑑No.001
エンリケ・アルフォンソ中隊長所属組織:クリムゾンフィスト第三中隊
キャラデータ:キャプテン
ウォーギア:レリックブレイド、ボルトピストル、パワーアーマー、各種グレネード、アイアンヘイロー

栄光の陰には常に評価されざる者が居る。
絶対的な強者に出し抜かれた弱者、光の届かぬ死地へ送り出された英雄、そして間に合わなかった愚か者。
彼、エンリケ・アルフォンソは全てに該当する、哀れな当て馬だ。
そう、同じ兄弟であるペドロ・カントールの踏み台になり、戦団の復興の踏み台にされた、哀れな戦士なのだ。
彼の叙事詩はペドロ・カントールがその名を轟かせたメルチット・サウンド攻防戦までさかのぼる。
栄光の陰には常に評価されざる者が居る。
あの奇跡的であろう決死の突入作戦に参加し、より大量のオルクの死体を量産したとされるが、やはり栄誉を得たのはペドロであり、彼ではない。
されど彼はそれでも良いと考えていた。同胞たるペドロが栄誉に浴する、それは良いことなはずだと。
そのような"良いこと"が続き、ペドロの元で皇帝陛下の為よと忠義を尽くしていた彼に二つの転換点が現れる。
それは、彼の中隊長昇格とかの痛ましい事件である「リインズワールドの戦い」である。
中隊長として始めの聖務としてイースタンフリンジのある星系で発生した内乱を完膚なきまでに叩き潰し、<背教者>の軍勢を焼き尽くしたその時、
痛ましい事件が起こったのである。
要塞院の陥落。報告を聞いたエンリケは動揺したが、即座に帰路を急ぐ。
自らに下賜された宝剣「ドルンの豪力」に付いた<背教者>の血を拭う事も忘れ、情報を調べるばかり。
リインは今どうなっているのか、と。
しかし彼らがその戦いに参加することなく、ペドロの英雄的活躍によって終結することになる。
後は残党狩りと言った所だろうか。どちらにせよ、またしても栄誉はペドロの下に向いたのだ。
こうして、クリムゾンフィスト戦団の中隊長として栄光の道を踏み出していた彼は、戦団と同じくリインズワールドの戦いで影の如きものとなってしまった。
古参の同胞は皆ペドロを推し、エンリケは「戦団最大の危機に参加できなかった」として誰も推す者は居なかったのである。
エンリケの中で何かが壊れた。それは彼の穢れ無き、忠義の心だったのかもしれない。
これからエンリケは栄光を得ることに腐心し、いつの日か"栄誉を吸い取ったペドロの元から戦団長の座を取り戻す"、などと無謀極まりない野心を抱いている。
哀れな当て馬が、何を成せるかなど限られたモノでしかないはずなのだが、再起を計る軍団の小さな罅がどう言った影響を及ぼすのか、まだ誰もわからない。
願わくば、その当て馬の凶刃が、同胞へ向かないことを祈るばかりだろう。
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- 2012/04/19(木) 01:12:38|
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